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愛宕山の植物 - 晩秋〜冬の散策

アブラギク

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油菊。キク科キク属の多年草。学名 Chrysanthemum indicum。別名シマカンギク(島寒菊)、ハマカンギク(浜寒菊)。近畿以西の日当たりの良い斜面に。花期は11〜12月。草丈は80センチほどに。江戸時代から油に漬けて傷薬として使われていた。これが名称の由来。

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アブラギクは愛宕山の晩秋の花の主役で、道端に多く咲いていたが、残念ながら一斉伐採や擁壁工事で激減し、希少種に。

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アブラギクの花
中央部の筒状花は黄色。周りの舌状花(いわゆる花びら)は多様で、通常は黄色だが白色のものもある。薬用としては、乾燥させた花をゴマ油に浸け、解熱、解毒、消炎(ヤケド、切り傷、打撲等)に用いる。菊茶として飲用にも。

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舌状花が黄と白との中間的な色のアブラギク。

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舌状花が白色のアブラギク。あるいは、アワコガネギクとリュウノウギクの交雑種であるシロバナアブラギクであろうか?

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守る会の取り組みで、現在復活、増殖中。アブラギクが残っている場所での伐採や工事を始める前にアブラギクの苗あるいは茎の回収を行い、保全•育苗•増殖し、工事等の終了後に移植する作業を行った。

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守る会の取り組みで復活し、満開となったアブラギク。アブラギクは本来丈夫な草で、たやすく再生させることが可能である。逆に、人の手に掛かると容易に希少種に転落してしまうことを物語っている。

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